お知らせ
【4学科合同多職種連携教育】 ~災害時、避難所で私たちができること~
「今回のテーマで、多職種連携をどう学べばいいのでしょうか?」
演習が始まる前、他学科のある学生が真剣な表情でそう尋ねてきた。
彼女の姿勢に嬉しくなりながらも、正直、言葉に詰まった。
この講義演習を通じて学ぶことすべてが、その答えになる
ー そう確信しながらも明確に言語化できず、私はこう返した。
「ん~。難しいよね。でも、演習が終わる頃には、たぶん見えてくるはず。」
── そして、講義が始まった。
学生たちは、普段とは違う少し緊張した表情で、でも真剣に活発な議論を交わす。
講師の奥佐さんからも、こんな言葉をいただいた。
「素晴らしいですね。この子たちが、あの日本当にいてくれたら、違ったかもしれない。日本の未来は明るいですね。」
昨年の夏から準備を重ね、企画を練り、運営してきたこの講義。
私自身、ずっと言葉にできなかった想いが、この日、はっきりと形になった。
・・・被災したくない。学生にも被災してほしくない。
・・・でも、もし被災したら、生きる。生き切る。そして、周りの人を全力で助ける。
突然襲ってくる災害。
その影響は、脳卒中や外傷と同じように、一瞬ではなく長く続くもの。
だからこそ、被災直後からのリハビリテーションが必要 なのではないか?
そして、それを支えるのが 多職種のチーム であるべきではないか?
専門職(専門知)1人では、できることには限りがある。
でも、違う視点を持つ仲間がいれば、助けられる人が増える(総合知)。
そのために、知恵を出し合い、協力し、連携することが大切なのだ。
── そして後日、あの学生と再び話す機会があった。
「いろんな視点から患者さんを見ることで、本当に助けることができるんだと感じました。
自分1人では解決できないことも、みんなの意見を集めれば、解決の糸口が見えてくるのではないかと。」
その時、彼女の顔にもう迷いはなかった。
彼女は、きっと今日明日、その先をみて行動していくだろう。
🌏 今日の学びが、いつか誰かを救う力になる 🌏