作業療法士のお仕事は利用者様の「これからの生活ために」何ができるかを様々な方向から考えること
作業療法士
Masashi
宮里 政士
株式会社 アソシア 施設長 勤務
作業療法学科 2009年3月 卒業
- PROFILE
- 20歳から東京でIT企業に勤めており、同じ会社で働く先輩がうつ病を患ったことがキッカケとなり、精神の不調を起こした人を楽にしてあげることは出来ないか?と作業療法士を目指す。
INTERVIEW
作業療法士として本気で働いたからわかった大切なこと
ⅠT企業勤めから一転、作業療法士を志したキッカケは先輩の病
20歳から東京でIT企業に勤めていました。IT業界の仕事はとても忙しく、1日置きに徹夜を繰り返すような生活を数年続けていました。
その頃、同じプロジェクトで働いていた会社の先輩がいて何も分からない僕に、遅くまで残って仕事を教えてくれた方で、公私共々、本当にお世話になったとても優しい先輩でした。ある日、その憧れの先輩が出勤できなくなるという自体がありました。当初は「体調悪いのかな」くらいに考えていましたが、数ヶ月経っても出勤せず。結果、うつ病だったということを後から知りました。そのことがきっかけで「僕自身がこの仕事を続けていけるか?」と不安になり、又、その先輩に僕は何か出来ることはないのか…うつ病のような精神の不調を起こした人を楽にしてあげることは出来ないか?と考えるようになり、行き着いた答えが「作業療法士になる」ことでした。
ご利用者様の問題点だけに捉われず、多職種との連携を活かしてご利用者様の地域支援(周囲・環境)を開拓・調整すること
病院勤務から、障がい福祉分野で就労支援をする作業療法士になった頃、それまで行っていた治療的な関わりがほぼ通用しなかったことが幾度とありました。
当時の私は、利用者さんの問題に焦点を当て、それをどのようにして克服していくか?という視点だけで、支援を行い、早々に行き詰まることがありました。
例えば、利用者さんの[就職したいという希望]のために何が出来るか?を様々な方向から考え実践したのですが、
いきずまり、挫折感と失望感に打ちひしがれることもありました。
そのような経験を何度か繰り返しているうち、「利用さん本人だけではなく、利用者さんの周りを取り巻く環境(地域)を開拓するなど、ご本人を変えるというよりは周りを変化させる」という視点に切り替えて考えられるようになりました。
もちろん今でも悩むことはありますが、利用者の秘めた力を信じ、他職種の方々と連携して、周りの環境を開拓・調整することでひとりでも多くの利用者のためになる環境をつくることができます。
作業療法士は、生活の支援者です。利用者様の秘めた力を信じて向き合う事が大切です。
私達作業療法士は、生活の支援者であるということ。
これは、病院で勤めていても福祉サービス事業所等で勤めていても同じだと感じます。
私は精神科病院と精神障がいを中心とした就労支援事業所でしか、勤めた経験はありませんが、
どちらにも言えるのは患者さんや利用者さんの「生活」を支援しているということです。
例えば幻聴がある利用者さんに対して、「ご本人の生活をより豊かにする」という治療目的を立てると、
「幻聴が聞こえなくなること」だけを目指すのではなく、テレビを観たいのに幻聴がひどく集中出来ない状態を、どうすれば集中できる状態にできるのか?を目標とすることができます。このように「生活をより豊かにする」というのが作業療法士として大切な視点だと私は考えています。
これは、病院で勤めていても福祉サービス事業所等で勤めていても同じだと感じます。
私は精神科病院と精神障がいを中心とした就労支援事業所でしか、勤めた経験はありませんが、
どちらにも言えるのは患者さんや利用者さんの「生活」を支援しているということです。
例えば幻聴がある利用者さんに対して、「ご本人の生活をより豊かにする」という治療目的を立てると、
「幻聴が聞こえなくなること」だけを目指すのではなく、テレビを観たいのに幻聴がひどく集中出来ない状態を、どうすれば集中できる状態にできるのか?を目標とすることができます。このように「生活をより豊かにする」というのが作業療法士として大切な視点だと私は考えています。
就職してから気づいた、「学院で学べた素晴らしさ」
沖縄リハビリテーション福祉学院を選んで良かったことは、教務の先生方や同期・先輩・後輩と出会えたことだと思います。
それは学院にいたころに感じたわけではなく、卒業後セラピストとして働いていくうちに感じてきました。
業界でキャリアを積んできた先生方の言っていたことが身にしみて分かるようになり、それを共有してくれる同期がいることが大切な財産だと感じます。
学院での勉強や実習は、嘘でも楽とは言い切れませんが、それを自分だけでなく他のみんなと一緒に乗り越えてきた経験は大きな学びであり、
今の仕事でも「一人ではなく、みんなで」というスタンスに繋がっています。一人では無理に思えるようなことも、みんなと一緒に支え合い、
だけど他人任せではないという考え方がうまく機能しているように感じます。
それは学院にいたころに感じたわけではなく、卒業後セラピストとして働いていくうちに感じてきました。
業界でキャリアを積んできた先生方の言っていたことが身にしみて分かるようになり、それを共有してくれる同期がいることが大切な財産だと感じます。
学院での勉強や実習は、嘘でも楽とは言い切れませんが、それを自分だけでなく他のみんなと一緒に乗り越えてきた経験は大きな学びであり、
今の仕事でも「一人ではなく、みんなで」というスタンスに繋がっています。一人では無理に思えるようなことも、みんなと一緒に支え合い、
だけど他人任せではないという考え方がうまく機能しているように感じます。
これから作業療法士を目指す方へ
Masashi
宮里 政士
株式会社 アソシア 施設長 作業療法士
2009年3月 作業療法学科 卒業
僕が作業療法士を目指した頃や学院で勉強していた頃とは違い、作業療法士の働くフィールドは広がっています。これから目指す方が働く頃にはもっと違うフィールドでも活躍できると思います。それは、新たなチャレンジでありチャンスでもあると考えられます。新しいことへの挑戦を楽しめるように一人で立ち向かわず、皆で支え合うという気持ちを持ってほしいです。説得力があるかわかりませんが、作業療法士という仕事は楽しいです。また、人と人を繋げ支える仕事であり、地域社会を作っていく仕事でもあります。自分自身が思う作業療法というものを常に考えながら一緒に働きましょう!